お知らせ

帯状疱疹 シングリックス|熊本市の予防接種案内

熊本市の帯状疱疹予防接種について

帯状疱疹 シングリックス を検討中の熊本市の皆さまへ

熊本市では令和7年度から、帯状疱疹ワクチンの 定期接種(公費負担) が始まっています。

帯状疱疹ワクチンには、特に効果が高い シングリックス と、生ワクチンで(ビケン)の違いを比較しながら、対象年齢や費用をご説明します。

■帯状疱疹とは

帯状疱疹とは、子どもの頃などにかかった水ぼうそうのウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が、体の中の神経に潜んだまま残り、あとになって再び活動して起こる病気です。典型的には、体の左右どちらか一方に、神経に沿って帯状に、痛みを伴う発疹や水ぶくれが出てきます。

よくある流れは、疲れやストレスがためって免疫力が弱った時に、ピリピリ・チクチクする痛みが先に出て、その後に赤い発疹や水ぶくれが現れる形です。

病変は、顔の神経に沿って出現することもあり、その場合には、目の合併症や顔の神経にも障害をきたす可能性があります。

帯状疱疹の症状

■50台以上の日本人のウィスル保有率は100%

帯状疱疹ウィスルは体内に潜んでいることは前述した通りですが、50代以上の日本人の体内には、水ぼうそうウィルスが100%潜伏しているとされています。

また、高齢になると免疫力も低下し、80歳までに3人に1人が、帯状疱疹を発症するという報告もあります。さらに、一度発症するともう発症しないかというと、そうではなく、約10%で再発します。

したがって、「誰にでも起こりうる」ことを認識し、事前のコントロール、すなわちワクチン接種が必要です。


■帯状疱疹後神経痛に注意!

また、帯状疱疹に罹患した場合、実は帯状疱疹に対する抗ウィルス薬は、存在して治療は可能です。しかし、治癒したあとに、「焼けるような痛み」「衣服が擦れるだけで激痛がする」といった痛みの症状が続く、帯状疱疹後神経痛(PHN)という神経痛の症状が問題となることが少なくありません。

50代以上で発症した場合約20%、80歳以上では約30%がPHNに移行し、その後の日常生活に影響を与えることが問題です。帯状疱疹後に、痛みに対する治療が長期に必要になることもあります

したがって、PHNを起こさせない、つまり、帯状疱疹を発症させないということが非常に大切です。

帯状疱疹後疼痛に注意

■対象者(帯状疱疹予防接種 熊本市)

次のいずれかに該当する方が対象です。

  • 接種年度に 65・70・75・80・85・90・95・100歳 になる方
     ※令和7年度のみ100歳以上も対象
  • 60~64歳で、HIVによる免疫障害があり日常生活が困難な方

熊本市から 「予防接種助成のお知らせ」ハガキ が郵送されます。
そのため、届いたら内容をご確認ください。


■ 対象生年月日(令和8年度)

定期接種の対象年齢と生年月日

年齢 生年月日
65歳 1961年4月2日〜1962年4月1日生
70歳 1956年4月2日〜1957年4月1日生
75歳 1951年4月2日〜1952年4月1日生
80歳 1946年4月2日〜1947年4月1日生
85歳 1941年4月2日〜1942年4月1日生
90歳 1936年4月2日〜1937年4月1日生
95歳 1931年4月2日〜1932年4月1日生
100歳 1926年4月2日〜1927年4月1日生

※ 対象年度や自治体の制度変更により、接種対象者・自己負担額が変更となる場合があります。詳しくは自治体の案内をご確認ください。


■帯状疱疹ワクチンの種類(シングリックスとビケン)

帯状疱疹ワクチンには、次の 2種類 があります。

● シングリックス®(組換えワクチン)

  • 2回接種
  • 効果が高く、持続期間が長い
  • ただし、痛みや副反応がやや出やすい傾向

● ビケン®(生ワクチン)

  • 1回接種
  • 効果はやや短め
  • しかし、接種回数が少なく済む

なお、インフルエンザや新型コロナワクチンとは医師の判断で 同時接種が可能 です。

📌 以下に シングリックスとビケンの比較表 を掲載しています。

帯状疱疹ワクチンの比較

生ワクチン シングリックス(組み換えワクチン)
接種方法 1回皮下注射 2回筋肉注射
(原則2ヶ月以上間隔を空ける)
予防効果(3年間) 51% 97%
長期予防効果 4.2%(7年目) 73.2%(10年目)
年齢別予防効果 60歳代:51%
70歳代:41%
80歳代:18%
年齢にかかわらず97%
副作用 発赤、腫れ(1-5%)
発疹(1-5%)
発熱(1-5%)
疼痛(78%):平均3日
発赤(38.1%):平均3日
筋肉痛(44%):平均2日
発熱(20.5%):平均1日
値段 4950円(助成下)
8800円(自費)
11000円×2回(助成下)
22000円×2回(自費)
再接種間隔 3-5年 10年以上

参考文献

  1. ZOSTAVAX.Package insert of prescription drug.
  2. Tseng HF ほか.J Infect Dis. 2016;213(12):1872-1875.
  3. Lal H ほか.N Engl J Med. 2015;372(22):2087-2096.
  4. Cunningham AL ほか.N Engl J Med. 2016;375(11):1019-1032.

📌免疫抑制剤、ステロイド、抗癌剤治療中の方は、生ワクチンは接種できません。

なお、生ワクチンは弱毒化されているとはいえ、「生きたウィルス」です。免疫機能が低下している状態で接種すると、重症化や全身感染のリスクがありますので、接種できません。

生ワクチンの禁忌

■ 自己負担額(帯状疱疹予防接種 熊本市・定期接種)

  • シングリックス®:11,000円 × 2回
  • ビケン®:4,950円 × 1回

※市民税非課税・生活保護・中国残留邦人支援給付を受けている場合は 無料(免除) です。

シングリックス(組み換えワクチン)は、補助があった場合でも比較的高額ですが、非常に予防効果が高く長期に及ぶ(10年以上)ため、発症した場合の治療費や帯状疱疹後神経痛(PHN)の治療が長期におよぶことを考慮すると、接種しておくメリットは非常に大きいと考えられます。

📌以下に、帯状疱疹ワクチンを接種しない場合と接種する場合のメリット・デメリットを比較しておりますので、ご参考にされてください。

帯状疱疹ワクチン 接種する場合・しない場合

メリット デメリット
接種しない
(なったら治療を行う)
  • 接種費用がかからない
  • 副作用がない
  • ワクチン接種なしでも発症しない可能性がある
  • 生涯発症率は1/3と比較的高頻度
  • 発症すると痛みがあり生活に支障を来たす可能性がある
  • 帯状疱疹後疼痛が約20%に残る
  • 治療費は5000円程度だが、後遺症が残ると数万円以上かかることもある
接種する
(予防する)
  • 97%/3年、89%/10年の予防効果(+)
  • 10年以上再接種は不要
  • 帯状疱疹後神経痛を予防
  • 顔(眼や耳)の合併症を予防
  • 接種費用 11000円×2回
  • 副反応
疼痛(78%)、発赤(38.1%):3日間
筋肉痛、疲労感(44%):2日間
発熱(20.5%):1日間

参考文献

  1. Toyama N ほか.J Med Virol. 2009;81(12):2053-2058.
  2. 外山 望.病原微生物検出情報(IASR).2018;39(8):139-141.
  3. Cunningham AL ほか.N Engl J Med. 2016;375(11):1019-1032.
     (国際共同第III相臨床試験,ZOSTER-006/022併合解析)

公費助成や対象年齢などの最新情報は、熊本市の予防接種案内もあわせてご確認ください。


▶ 熊本市の予防接種案内はこちら


■接種時に必要なもの

  • 「帯状疱疹予防接種対象者」であることの確認
  • 熊本市から届く 「予防接種助成のお知らせ」(番号付き)

※もし紛失した場合でも、市役所にて番号の照会ができます。


■ 対象外の方の任意接種(自費)

当院では、対象外の方でも接種できます。

  • シングリックス®:22,000円 × 2回
  • ビケン®:9,500円 × 1回

■早めの接種をおすすめします。

なお、帯状疱疹ワクチン シングリックス®は 2か月以上 あけて2回接種が必要です。
そのため、早めの1回目接種をおすすめします。
1月までに1回目を接種(間隔を2か月空けて3月までに2回接種)しておくことをおすすめします。

帯状疱疹ワクチン接種スケジュール例

■帯状疱疹ワクチンに関するQ&A

Q1. 帯状疱疹ワクチンは、どんな人におすすめですか?
A. 帯状疱疹は、年齢とともにかかりやすくなり、強い痛みが続くことがあります。発症や、あとに残る痛みを防ぐためにも、対象年齢の方はワクチン接種をご検討ください。定期接種の対象年齢は年度によって決まっていますので、対象生年月日の項目をご確認ください。

Q2. 帯状疱疹ワクチンには種類がありますか?
A. はい、帯状疱疹ワクチンには2種類あります。接種回数や特徴が異なりますので、年齢や体調、持病、費用などをふまえて、ご自分に合ったワクチンを選ぶことが大切です。詳細は、帯状疱疹ワクチンの種類(シングリックスとビケン)を参照ください。迷われる場合は、お気軽にご相談ください。

Q3. 水ぼうそうや帯状疱疹にかかったことがあっても、接種できますか?
A. はい、水ぼうそうや帯状疱疹にかかったことがある方でも、ワクチン接種を検討できます。一度罹患しても再発する可能性もあります。これまでの接種歴や体調によって確認が必要な場合がありますので、受診時にご相談ください。

Q4. 副反応はありますか?
A. 接種後は、注射したところの痛み・赤み・はれのほか、だるさ、筋肉痛、発熱などが出ることがあります。多くは数日でおさまりますが、気になる症状があるときはご相談ください。

Q5. ほかのワクチンと一緒に受けられますか?
A. インフルエンザワクチンや新型コロナワクチンと同時接種できる場合があります。 ただし、ワクチンの種類によっては接種間隔に注意が必要です。接種予定がある方は、事前にご相談いただくと安心です。


■お問い合わせ(帯状疱疹予防接種 熊本市について)

ご相談・予約はお気軽にお電話ください。
📞 096-358-7000

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■アクセス

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咳や息切れなどの呼吸器症状で受診をご検討の方は、 「呼吸器内科のご案内」ページ もあわせてご覧ください。


力合クリニック 院長